佐賀大学眼科専門研修プログラム
お問い合わせ先
専門領域 | 眼科 |
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電話番号 | 0952-34-2384 |
メールアドレス | order66jedidie@hotmail.com |
プログラムの目的
- 一般眼科学に精通し、加えて専門性の高い眼科治療にも対応でき将来的に大学病院や特定機能病院などの基幹病院で活躍できる眼科医
- 一般診療所の医師のみならず総合病院の眼科医としてやっていけるだけの必要かつ十分な技術を身につけ、将来地域で活躍できる眼科医
- 診療技能のみならず、学会発表や論文作成を通じて科学的に思考でき学術的に優れ国際的にも活躍できる眼科医
指導医と専門領域
専門研修基幹施設
(年間 内眼手術1,088件、外眼手術96件、レーザー手術162件)
プログラム統括責任者
指導医管理責任者
指導医(眼科学会が定める旧指導医)
専門医
永浜 秀規(助教、外来・病棟医)(白内障、網膜硝子体・ぶどう膜、屈折矯正・弱視・斜視)
吉田 倫子(特任教授、外来・病棟医)(網膜硝子体・ぶどう膜)
久保 瑞恵(医員、外来・病棟医)(白内障、屈折矯正、斜視・弱視)
田中 ふみ(医員、外来・病棟医)(網膜硝子体・ぶどう膜、神経眼科・眼窩・眼付属器)
専門研修基幹施設概要
佐賀大学医学部附属病院眼科における令和4年の手術件数はコロナ禍により減少した前年度と比べ増加傾向となっています。内訳は内眼手術1,088件(硝子体手術 208件、白内障手術 702件、緑内障手術 103件、その他 3件)、外眼手術96件(斜視手術 48件、眼瞼下垂/内反 19件、眼瞼/結膜腫瘍摘出 6件、網膜復位術 10件、翼状片 11件、眼球内容除去/摘出 3件、強角膜縫合 5件、その他 5件)、レーザー手術162件と眼科専門医が研修すべき、ほぼすべての内容の手術を施行しており、治療機器や診断機器についても概ね最新のものをそろえ、日々の診療にあたっています。研修方法に関し眼科専門研修を志向し入職した専攻医は、まず病棟医長さらに担当指導医(専門医資格を有する講師、助教または医員)のもと、設定された期間内に全員について眼科6領域、他科との連携に関する専門知識の習得を目指します。眼科6領域には、1)角結膜、2)緑内障、3)白内障、4)網膜硝子体・ぶどう膜、5) 屈折矯正・弱視・斜視、6) 神経眼科・眼窩・眼付属器が含まれます。専攻医指導の方法は可能な限り複数の指導医で指導を行い、上記の幅広い分野の疾患群に関して、まんべんなく病棟における主治医を経験してもらいます。同時に外来に於いて基本的検査、診断技術および処置の習得や手術助手を通し、早い段階から一連の大学病院での診療業務の流れを体験し可能なものより順に外来での診療も実践してもらいます。また現在、教授回診は廃止し時間の無駄と負担軽減を図っています。当直業務は必要最小限に極力縮小し、平日夜間は基本的にオンコール体制とし、さらに休・祝日に診療が必要な場合はグループ診療による当番制で個々の負担軽減を図っています。
各人の進捗またそれぞれのプログラムの到達目標の達成状況については指導医により随時チェックされ、最終的にプログラム統括責任者が管理します。さらに毎週2回行っている回診や症例カンファレンスにも必ず参加し担当患者に関するプレゼンテーションを行います。当施設は周産期母子センター、外来化学療法センター等を備えた医師臨床研修指定施設なので、他科との連携委員を中心に、あらゆる全身疾患に関わる眼症状も研修します。また、学会報告や論文作成の機会も十分にあります。本プログラムでの研修期間中は、こうした活動の機会を得やすいよう配慮しています。また佐賀大学医学部附属病院と連携する専門研修連携施設として基幹施設3施設を含む多施設を指定しており、ローテーションを組んでこれらの病院での研修も行います。尚、教育関連病院も佐賀だけでなく福岡に拡大しています。
さらに佐賀大学眼科内に佐賀県アイバンクの事務局を置いており、診療科長が県のアイバンクの代表理事を兼任することで、アイバンク活動にも診療面だけでなく社会的な面からも積極的に取り組んでいます。
専門研修連携施設
〔Aグループ〕地域の中核病院(指導管理責任者1名以上が配置されており、専門医2名以上、スタッフ3名以上、年間手術件数500件以上)
- 九州大学病院
- 久留米大学病院
- 国立病院機構嬉野医療センター
- 佐賀県医療センター好生館
- JCHO 九州病院
- 麻生 飯塚病院
- 福岡大学筑紫病院
〔Bグループ〕地域医療を担う病院(専門医1名以上)
- 医療法人社団 高邦会 高木病院
- 大牟田市立病院
- 福岡赤十字病院
- 国立病院機構九州医療センター
関連病院
- 公立八女総合病院
- 今村病院
募集定員
研修開始時期と期間
研修を行う専門研修連携施設および研修時期・期間は、専攻医ごとに適宜変更があります。
応募資格と期間
応募資格
- 日本国の医師免許証を有する者
- 医師臨床研修修了登録証を有する者(第98回以降の医師国家試験合格者について必要、令和7年3月31日までに臨床研修を修了する見込みの者を含む)
- 喫煙者についてはプログラム開始時点で勤務時間中の禁煙が確約できる者(医療従事者であると同時に、研修施設のすべてが敷地内禁煙のため。)
応募期間
選考方法
応募書類
問い合わせ先および提出先
佐賀大学医学部附属病院 眼科 坂井 博明(医局長)
電話:0952-34-2384 Fax:0952-33-3696
E-mail: order66jedidie@hotmail.com
URL: http://www.ganka.med.saga-u.ac.jp/Site/Top.html
プログラム概要
1年目は佐賀大学医学部附属病院かAグループの病院群のいずれかで研修を行います。Aグループの病院群は症例数が豊富で、救急疾患も多く扱う病院群です。佐賀大学医学部附属病院では、希少疾患や難病を経験し、内眼手術の件数、指導医も多いのでこの期間に手術手技の基本を習得します。2年目以降は佐賀大学医学部附属病院以外の基幹施設およびAグループ、B、Cグループ、場合によっては佐賀大学医学部附属病院で研修します。基幹施設やAグループを選べば、やや高度な手術をより多く経験することが可能になります。B、Cグループを選べば、common diseaseをより多く経験することができます。佐賀大学医学部附属病院を選べば、眼科内のより専門領域に特化した研修が可能となります。また研修期間内に大学院へ進学し研究を行うことも可能ですが、その場合専門医受験の予定を変更することがあります。可能な限り専攻医の希望になるべく沿ったプログラムを構築しますが、いずれのコースを選んでも最終的に研修到達目標に達することができるようにローテーションを調整します。また、専攻医間で格差がつかないような工夫もします。
尚、大学院への進学希望者は原則として専門医取得後としています。上記または下記のプランは研修プランの1例であり1年目か2年目のどちらかを専門研修基幹施設(佐賀大学医学部附属病院)で研修すること以外の研修病院は学年毎に流動的であり、前年12月以降にあらたな新入局員を考慮し研修先は決定します。現在は佐賀大学病院での研修期間を長く節制するケースが多いです。また当科では女性医師の場合研修期間内に産休・育休を取得することが多いため、その場合は極力個人の事情に沿った別途プログラムを構築します。ただし、日本眼科学会が規定する所定期間内での復帰が困難な場合は、当初の受験予定年をずらしていただきます(産休・育休による研修中断の取り扱いについての詳細は日本眼科学会の規定に加え講座内で内規を制定していますので詳細は、前述の連絡先までお問い合わせください)。
産休・育休や病気療養などの理由による研修中断についての補填や対応等については、基本的に同期等学年の近接する同性の医師間で補完することで、極力所属医師間またジェンダー間の負担や不公平が生じないように配慮しています。
基本的な研修プラン(例)

研修コースの例
例1
1年目 | 佐賀大学医学部附属病院で研修 |
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2年目 | Aグループの病院での研修 |
3年目 | 佐賀大学医学部附属病院で研修 |
4年目 | Bグループの病院での研修 |
5年目 | 佐賀大学医学部附属病院での勤務 専門医認定試験受験 ◎認定 |
例2
1年目 | 佐賀大学医学部附属病院で研修 |
---|---|
2年目 | 九州大学病院または久留米大学病院で研修 |
3年目 | Bグループの病院での研修 |
4年目 | Aグループの病院での研修 |
5年目 | 佐賀大学医学部附属病院で研修 専門医認定試験受験 ◎認定 |
例3
1年目 | Aグループの病院での研修 |
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2年目 | 佐賀大学医学部附属病院で研修 |
3年目 | 佐賀大学医学部附属病院で研修 |
4年目 | Aグループの病院での研修 |
5年目 | 佐賀大学医学部附属病院での勤務 専門医認定試験受験 ◎認定 |
例4
1年目 | 佐賀大学医学部附属病院で研修 |
---|---|
2年目 | Aグループの病院での研修 |
3年目 | 佐賀大学医学部附属病院で研修 |
4年目 | AまたはBグループの病院での研修 |
5年目 | Aグループの病院での勤務 専門医認定試験受験 ◎認定 |
尚、前述したとおり女性医師の場合、産休・育休を挟む場合は別途プログラムを構築します。
研修の週間計画
朝* | 午前 (9時~12時) |
午後 (12時~17時) |
夜 (18~19時) |
|
---|---|---|---|---|
月 | 抄読会・病棟回診 | 外来 | 外来、病棟 | 症例カンファレンス |
火 | 病棟回診 | 手術 | 手術、検査外来 | |
水 | 病棟回診 | 外来 | 病棟回診、外来、病棟グループカンファレンス | 症例カンファレンス |
木 | 病棟回診 | 手術 | 手術、検査外来 | |
金 | 病棟回診 | 外来 | 外来、病棟 | |
土 | 病棟回診(当番制) |
現在はコロナ感染対策にて通常とは異なったスケジュールを流動的に運用しています。
- 医療安全、感染対策に年2回以上出席
- 医療倫理に関する講習会に年1回出席
- 4月 オリエンテーション、コンピュータ端末(電子カルテ)講習 保険医講習会など
- 年間を通じて 夏休みおよび冬休みとして計2週間の休み
- 抄読会では自身の研究経過報告も発表可能
- 症例カンファランスは主に翌日手術分の確認と検討
- 症例カンファランス時に医局会と学会予行をあわせて実施
- 手術日に外来では視野や造影検査など予約の検査を中心に実施
- 毎週金曜日に黄斑変性外来があり、抗VEGF療法などの注射は外来で施行
- 回診前の早朝(始業時間前)の診察、症例カンファランスや夜間や休日の緊急手術などは時間外としての勤務となります。
朝 | 午前 (9時~12時) |
午後 (12時~17時) |
夜 (18~19時) |
|
---|---|---|---|---|
月 | 病棟回診 | 手術 | 手術 | |
火 | 病棟回診 | 外来 | 外来 | 症例カンファレンス |
水 | 病棟回診 | 手術 | 手術 | |
木 | 病棟回診 | 外来 | 外来 | |
金 | 病棟回診 | 外来 | 外来 | |
土 | (病棟回診) |
到達目標
- 専門知識
医師としての基本姿勢・態度、眼科6領域、他科との連携に関する専門知識を習得します。眼科6領域には、1)角結膜、2)緑内障、3)白内障、4)網膜硝子体・ぶどう膜、5) 屈折矯正・弱視・斜視、6) 神経眼科・眼窩・眼付属器が含まれます。到達目標、年次ごとの目標は別に示します。 - 専門技能
- 診察:患者心理を理解しつつ問診を行い、所見を評価し、問題点を医学的見地から確実に把握できる技能を身につけます。
- 検査:診断、治療に必要な検査を実施し、所見が評価できる技能を持ちます。
- 診断:診察、検査を通じて、鑑別診断を念頭におきながら治療計画を立てる技能を持ちます。
- 処置:眼科領域の基本的な処置を行える技能を持ちます。
- 手術:外眼手術、白内障手術、斜視手術など、基本的な手術を術者として行える技能を持ちます。
- 手術管理など:緑内障手術、網膜硝子体手術の助手を務め、術後管理を行い合併症に対処する技能を持ちます。
- 疾患の治療・管理:視覚に障害がある人へ、ロービジョンケアを行う技能を持ちます。
*年次ごとの研修到達目標は次項に示します。 - 学問的姿勢
- 医学、医療の進歩に対応して、常に自己学習し、新しい知識の修得に努めます。
- 将来の医療のために、基礎研究や臨床研究にも積極的に関わり、リサーチマインドを涵養します。
- 常に自分自身の診療内容をチェックし、関連する基礎医学・臨床医学情報を探索し、Evidence-Based Medicine (EBM)を実践できるように努めます。
- 学会・研究会などに積極的に参加し、研究発表を行い、論文を執筆します。
- 医師としての倫理性、社会性
- 患者への接し方に配慮し、患者や医療関係者とのコミュニケーション能力を磨きます。
- 誠実に、自律的に医師としての責務を果たし、周囲から信頼されるように努めます。
- 診療記録の適確な記載ができるようにします。
- 医の倫理、医療安全等に配慮し、患者中心の医療を実践できるようにします。
- 臨床から学ぶことを通して基礎医学・臨床医学の知識や技術を修得します。
- チーム医療の一員としての実践と後進を指導する能力を修得します。
年次ごとの到達目標
-
専門研修1年目:眼科医としての基本的臨床能力および医療人としての基本的姿勢を身につけます。
医療面接・記録:病歴聴取、所見の観察、把握が正しく行え、診断名の想定、鑑別診断を述べることが出来るようにします。
検査:診断を確定させるための検査の意味を理解し、実際に検査を行うことが出来るようにします。
治療:局所治療、内服治療、局所麻酔の方法、基本的な手術治療を行うことが出来るようにします。 - 専門研修2年目:専門研修1年目の研修事項を確実に行えることを前提に、眼科の基本技能を身につけていきます。
- 専門研修3年目:より高度な技術を要する手術手技を習得する。学会発表、論文発表を行うための基本的知識を身につけます。後進の指導を行うための知識、技能を身につけます。
- 専門研修4年目以降 3年目までの研修事項をより深く理解し自分自身が主体となって治療を進めていけるようにします。 後進の指導も行います。
年次ごとの研修到達目標
研修年度 | 基本姿勢・態度 | 1年目 | 2年目 | 3年目 | 4年目 |
---|---|---|---|---|---|
1 | 医の倫理・生命倫理について理解し、遵守できる。 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
2 | 患者、家族のニーズを把握できる。 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
3 | インフォームドコンセントが行える。 | 〇 | 〇 | 〇 | |
4 | 他の医療従事者との適切な関係を構築し、チーム医療ができる。 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
5 | 守秘義務を理解し、遂行できる。 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
6 | 医事法制、保険医療法規・制度を理解する。 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
7 | 医療事故防止および事故への対応を理解する。 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
8 | インシデントリポートを理解し、記載できる。 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
9 | 初期救急医療に対する技術を身につける。 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
10 | 医療福祉制度、医療保険・公費負担医療を理解する。 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
11 | 医療経済について理解し、それに基づく診療実践ができる。 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
12 | 眼科臨床に必要な基礎医学*の知識を身につける。 *基礎医学には解剖、組織、発生、生理、病理、免疫、遺伝、生化学、薬理、微生物が含まれる。 |
〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
13 | 眼科臨床に必要な社会医学**の知識を身につける。 **社会医学には衛生、公衆衛生、医療統計、失明予防等が含まれる。 |
〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
14 | 眼科臨床に必要な眼光学の知識を身につける。 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
15 | 科学的根拠となる情報を収集できる。 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
16 | 症例提示と討論ができる。 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
17 | 学術研究を論理的、客観的に行える。 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
18 | 日本眼科学会総会、専門別学会、症例検討会等に積極的に参加する。 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
19 | 学会発表、論文発表等の活動を行う。 | 〇 | 〇 | ||
20 | 自己学習・自己評価を通して生涯にわたって学習する姿勢を身につける。 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
21 | 生物学的製剤について理解する。 | 〇 | 〇 | 〇 | |
22 | 医薬品などによる健康被害の防止について理解する。 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
23 | 感染対策を理解し、実行できる。 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
24 | 地域医療の理解と診療実践ができる(病診、病病連携、地域、包括ケア、在宅医療、地方での医療経験)。 | 〇 | 〇 | 〇 | |
25 | 先天異常・遺伝性疾患への対応を理解する。 | 〇 | 〇 | 〇 | |
26 | 移植医療について理解する。 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
27 | アイバンクの重要性とその制度を理解する。 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
28 | ロービジョンケアについて理解する。 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
29 | 視覚障害者に適切に対応できる。 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
30 | 後進の指導ができる。 | 〇 | 〇 |
角結膜 | 1年目 | 2年目 | 3年目 | 4年目 | |
---|---|---|---|---|---|
31 | 間接法・染色法を含めた細隙灯顕微鏡検査で角結膜の所見がとれる。 | 〇 | 〇 | ||
32 | アデノウイルス結膜炎の診断ができ、感染予防対策がとれる。 | 〇 | 〇 | ||
33 | 角膜化学腐蝕の処置ができる。 | 〇 | 〇 | 〇 | |
34 | 結膜炎の鑑別診断ができ、治療計画を立てることができる。 | 〇 | 〇 | ||
35 | 角結膜感染症を診断し、培養および塗抹に必要な検体を採取できる。 | 〇 | 〇 | 〇 | |
36 | ドライアイの診断ができ、治療計画を立てることができる。 | 〇 | 〇 | ||
37 | 上皮型角膜ヘルペスの診断と治療ができる。 | 〇 | 〇 | 〇 | |
38 | 円錐角膜の診断ができる。 | 〇 | 〇 | 〇 | |
39 | 角膜移植の手術適応を理解している。 | 〇 | 〇 | ||
40 | 角膜知覚検査ができ、結果を評価できる。 | 〇 | 〇 |
白内障 | 1年目 | 2年目 | 3年目 | 4年目 | |
---|---|---|---|---|---|
41 | 水晶体の混濁・核硬度を評価できる。 | 〇 | 〇 | ||
42 | 白内障手術の適応を判断できる。 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
43 | 角膜内皮細胞を計測、評価できる。 | 〇 | 〇 | 〇 | |
44 | 眼軸長を測定できる。 | 〇 | 〇 | 〇 | |
45 | 眼内レンズの度数計算ができる。 | 〇 | 〇 | 〇 | |
46 | 白内障手術の術前管理ができる。 | 〇 | 〇 | 〇 | |
47 | 白内障手術の術後管理ができる。 | 〇 | 〇 | 〇 | |
48 | 術後眼内炎を診断できる。 | 〇 | 〇 | 〇 | |
49 | 後発白内障を評価できる。 | 〇 | 〇 | 〇 | |
50 | 水晶体(亜)脱臼を診断できる。 | 〇 | 〇 | 〇 |
緑内障 | 1年目 | 2年目 | 3年目 | 4年目 | |
---|---|---|---|---|---|
51 | 眼圧測定ができる。 | 〇 | 〇 | ||
52 | 隅角を観察し評価できる。 | 〇 | 〇 | 〇 | |
53 | 動的・静的視野検査ができる。 | 〇 | 〇 | ||
54 | 緑内障性視神経乳頭変化を評価できる。 | 〇 | 〇 | 〇 | |
55 | 緑内障性視野障害を評価できる。 | 〇 | 〇 | 〇 | |
56 | 緑内障治療薬の特性を理解している。 | 〇 | 〇 | 〇 | |
57 | 急性原発閉塞隅角緑内障の診断と処置ができる。 | 〇 | 〇 | 〇 | |
58 | 原発開放隅角緑内障の診断ができる。 | 〇 | 〇 | 〇 | |
59 | 続発緑内障の病態を理解している。 | 〇 | 〇 | 〇 | |
60 | 緑内障手術の合併症を理解している。 | 〇 | 〇 | 〇 |
網膜硝子体・ぶどう膜 | 1年目 | 2年目 | 3年目 | 4年目 | |
---|---|---|---|---|---|
61 | 倒像鏡・細隙灯顕微鏡による網膜硝子体の観察ができる。 | 〇 | 〇 | ||
62 | 超音波検査ができ、結果を評価できる。 | 〇 | 〇 | 〇 | |
63 | フルオレセイン蛍光眼底造影検査ができ、結果を評価できる。 | 〇 | 〇 | ||
64 | 電気生理学的検査ができ、結果を評価できる。 | 〇 | 〇 | 〇 | |
65 | 黄斑部の浮腫、変性、円孔を診断できる。 | 〇 | 〇 | 〇 | |
66 | ぶどう膜炎の所見をとることができる。 | 〇 | 〇 | 〇 | |
67 | 糖尿病網膜症を診断でき、治療計画を立てることができる。 | 〇 | 〇 | 〇 | |
68 | 網膜]R離を診断でき、治療計画を立てることができる。 | 〇 | 〇 | 〇 | |
69 | 網膜動脈閉塞症を診断でき、治療計画を立てることができる。 | 〇 | 〇 | 〇 | |
70 | 典型的な網膜色素変性を診断できる。 | 〇 | 〇 | 〇 |
屈折矯正・弱視・斜視 | 1年目 | 2年目 | 3年目 | 4年目 | |
---|---|---|---|---|---|
71 | 視力検査ができる。 | 〇 | 〇 | 〇 | |
72 | 屈折検査ができる。 | 〇 | 〇 | 〇 | |
73 | 調節について理解している。 | 〇 | 〇 | 〇 | |
74 | 外斜視と内斜視を診断できる。 | 〇 | 〇 | 〇 | |
75 | 弱視を診断でき、年齢と治療時期との関係を理解している。 | 〇 | 〇 | 〇 | |
76 | 眼鏡処方ができる。 | 〇 | 〇 | 〇 | |
77 | 両眼視機能検査ができる。 | 〇 | 〇 | 〇 | |
78 | 斜視の手術適応を判断できる。 | 〇 | 〇 | 〇 | |
79 | コンタクトレンズのフィッティングチェックができる。 | 〇 | 〇 | 〇 | |
80 | 屈折矯正手術の適応を理解している。 | 〇 | 〇 | 〇 |
神経眼科・眼窩・眼付属器 | 1年目 | 2年目 | 3年目 | 4年目 | |
---|---|---|---|---|---|
81 | 瞳孔検査ができ、結果を評価できる。 | 〇 | 〇 | 〇 | |
82 | 色覚検査ができ、結果を評価できる。 | 〇 | 〇 | 〇 | |
83 | むき運動・ひき運動検査、Hess赤緑試験ができ、結果を評価できる。 | 〇 | 〇 | 〇 | |
84 | 視神経乳頭の腫脹・萎縮を評価できる。 | 〇 | 〇 | ||
85 | 涙液分泌・導涙検査ができる。 | 〇 | 〇 | 〇 | |
86 | 眼窩の画像を評価できる。 | 〇 | 〇 | ||
87 | 半盲の原因部位を診断できる。 | 〇 | 〇 | 〇 | |
88 | 甲状腺眼症の症状を理解している。 | 〇 | 〇 | ||
89 | 眼球突出度を計測できる。 | 〇 | 〇 | 〇 | |
90 | 視神経、眼窩、眼付属器の外傷を診察し、治療の緊急性を判断できる。 | 〇 | 〇 | 〇 |
他科との連携 | 1年目 | 2年目 | 3年目 | 4年目 | |
---|---|---|---|---|---|
91 | 糖尿病患者の眼底管理、循環器疾患等の眼底検査が適切にできる。 | 〇 | 〇 | 〇 | |
92 | 他科からの視機能検査や眼合併症精査の依頼に適切に対応できる。 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
93 | 他科疾患の関与を疑い、適切に他科へ精査を依頼できる。 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
94 | 眼症状を伴う疾患群に精通し、適切な診断ができる。 | 〇 | 〇 | 〇 | |
95 | 未熟児網膜症等の治療の必要性が判断できる。 | 〇 | 〇 | ||
96 | 眼科手術にあたり全身疾患の内容と軽重を把握し、他科と協力して全身管理ができる。 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
97 | 眼科手術あるいはステロイド投与時の血糖管理を内科医と協力して行える。 | 〇 | 〇 | 〇 | |
98 | 全身麻酔が必用な眼科手術患者の全身管理を麻酔科医と協力して行える。 | 〇 | 〇 | 〇 | |
99 | 全身投与薬・治療の眼副作用、眼局所投与薬の全身副作用に注意をはらえる。 | 〇 | 〇 | 〇 | |
100 | 他科の医師と良好な人間関係を構築できる。 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
症例経験
(1)基本的手術手技の経験:術者あるいは助手として経験します。 | |
---|---|
内眼手術 | |
・白内障手術 | ・網膜硝子体手術 |
超音波乳化吸引術 + 眼内レンズ挿入術 | 硝子体手術 |
ハV外摘出術 + 眼内レンズ挿入術 | 強膜内陥術 |
眼内レンズ二次挿入術 | |
・緑内障手術 | ・強角膜縫合術 |
観血的虹彩切除術 | ・眼内異物摘出術 |
線維柱帯切開術 | ・角膜移植術 |
線維柱帯切除術 | ・その他の手術 |
その他の減圧手術 |
外眼手術 | |
---|---|
斜視手術 | |
・眼瞼下垂手術(摘出も含む) | ・麦粒腫切開術 |
・眼瞼内反手術 | ・霰粒腫摘出術 |
・眼瞼形成術 | ・眼窩に関する手術 |
・眼球摘出術 | ・角膜異物摘出術 |
・涙囊鼻腔吻合術 | ・翼状片手術 |
・涙器に関する手術 |
レーザー手術 |
---|
レーザー線維柱帯形成術 |
レーザー虹彩切開術 |
YAGによる後発白内障切裂術 |
網膜光凝固術 |
その他の手術 |
そのうち、内眼手術、外眼手術、レーザー手術がそれぞれ執刀者として20例以上
研修到達目標の評価
- 研修の評価については、プログラム統括責任者、指導管理責任者(専門研修連携施設)、専門研修指導医、専攻医、研修プログラム委員会が行います。
- 専攻医は専門研修指導医および研修プログラムの評価を行い、4:とても良い、3:良い、2:普通、1:これでは困る、0:経験していない、評価できない、わからない、で評価します。
- 専門研修指導医は専攻医の実績を研修到達目標にてらして、4:とても良い、3:良い、2:普通、1:これでは困る、0:経験していない、評価できない、わからない、で評価します。
- 研修プログラム委員会(プログラム統括責任者、指導管理責任者、その他)および日本眼科学会専門医制度委員会で内部評価を行います。
- 領域専門研修委員会で内部評価を行います。
- サイトビジットによる外部評価を受け、プログラムの必要な改良を行います。
専門研修管理委員会
専攻医の就業環境について
- 専攻医の心身の健康維持への配慮がされている。
- 週の勤務時間の基本と原則が守られている。
- 当直業務と夜間診療業務との区別、また、それぞれに対応した適切な対価が支払われている。
- 適切な休養について明示されている。
- 有給休暇取得時などのバックアップ体制が整備されている。
専門研修プログラムの改善方法
- 専門研修プログラム管理委員会は、プログラムも含めて必要な改善を適宜行います。
- 問題が大きい場合や専攻医の安全を守る必要がある場合などは、研修施設の管理者と専門研修プログラム統括責任者で総合的に判断し、専門研修プログラム委員会へ提言し、協力を得ることができます。
修了判定について
- 専門研修を4年以上行っていること。
- 知識・技能・態度について目標を達成していること。
- プログラム統括責任者が専門研修プログラム管理委員会の評価に基づき、研修修了の認定を行っていること。
- 4年以上日本眼科学会会員であること。
専攻医が修了判定に向けて行うべきこと
専門研修施設とプログラムの認定基準
専門研修基幹施設
- 初期臨床研修の基幹型臨床研修病院の指定基準を満たす病院であること。
- プログラム統括責任者1名と、眼科6領域の専門的な診療経験を有する専門医6名、他の診療科との連携委員1名の合計8名以上が勤務していること。
- 原則として年間手術症例数が700件以上あること。
- 症例検討会が定期的に行われていること。
- 専門研修プログラムの企画、立案、実行を行い、専攻医の指導に責任を負えること。
- 専門研修連携施設を指導し、研修プログラムに従った研修を行うこと。
- 臨床研究・基礎研究を実施し、公表した実績が一定数以上あること。
- 施設として医療安全管理、医療倫理管理、労務管理を行う部門を持つこと。
- 施設実地調査(サイトビジット)による評価に対応できる体制を備えていること。
- 研修内容に関する監査・調査に対応できる体制を備えていること。
専門研修連携施設
- 専門性および地域性から当該研修プログラムで必要とされる施設であること。
- 専門研修基幹施設が定めた研修プログラムに協力して、専攻医に専門研修を提供すること。
- 指導管理責任者(専門研修指導医の資格を持った診療科長ないしはこれに準ずる者)1名以上が配置されていること。
- 症例検討会が定期的に行われていること。
- 指導管理責任者は当該研修施設て゛の指導体制、内容、評価に関し責任を負う。
専門研修施設群の構成要件
- 専門性および地域性から当該プログラムで必要とされる施設であること。
- 専門研修基幹施設が定めた研修プログラムに協力して、専攻医に専門研修を提供すること。
- 専門研修基幹施設と専門研修連携施設は研修プログラムを双方に持ち、カンファレンスや症例検討会で情報を共有し、双方で確認し合うこと。
- 専門研修施設群で、専門研修指導医が在籍していない場合や、僻地、離島などで研修を行う場合には、専門研修基幹施設が推薦する病院として指導の責任をもち、専門研修基幹施設の専門研修指導医が必ず週1回以上指導を行う。
- 専門研修基幹施設と専門研修連携施設の地理的分布に関しては、地域性も考慮し、都市圏に集中することなく地域全体に分布し、地域医療を積極的に行っている施設を含む。
- 専門研修基幹施設と専門研修連携施設は研修プログラム管理委員会で、専攻医に関する情報を6か月に一度共有する。
専門研修施設群の地理的範囲
専攻医受入れ数についての基準
専攻医受入れは、全体(4年間)で専門研修施設群に在籍する指導医1人に対し、専攻医3人を超えないように調整します。
診療実績基準
なお、法令や規定を遵守できない施設、サイトビジットでのプログラム評価に対して、改善が行われない施設は認定から除外されます。
眼科研修の休止・中断・プログラム移動、プログラム外研修の条件
- 大学院※、海外留学、海外留学に同行の場合
- 出産・育児**、病気、介護で研修を中断した場合
①研修期間の中で産休(産前6週、産後8週、計14週)は研修期間に含めます。
②研修期間中で傷病や育児休暇により研修を中断する場合、研修期間の休止を本人が申請し、復帰する時には復帰申請を行い、残りの研修期間を補います。 - 上記以外の理由で委員会が認めた場合
休止申請を行い、認められれば専門研修を休止できます。
**産休・育休については講座内の内規を作成しております。詳細は上記連絡先までお問い合わせください。
眼科研修プログラム管理委員会
- 専門研修プログラムの作成を行います。
- 専門研修基幹施設、専門研修連携施設において、専攻医が予定された十分な手術経験と学習機会が得られているか評価し、個別に対応法を検討します。
- 適切な評価の保証を専門研修プログラム統括責任者、専門研修プログラム連携施設担当者とともに行います。
- 修了判定の評価を委員会で行う。本委員会は年1回の研修到達目標の評価を目的とした定例管理委員会に加え、研修施設の管理者や専門研修プログラム統括責任者が研修に支障を来す事案や支障を来している専攻医の存在などが生じた場合、必要に応じて適宜開催します。
専門研修実績記録システム、マニュアル等について
専門研修指導医による指導とフィードバックの記録
- 専門研修指導医は3か月ごとに評価します。
- 専門研修プログラム統括責任者は6か月ごとに評価します。