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各科の専門研修プログラム

佐賀病理研修プログラム

お問い合わせ先

専門領域 病理診断科
電話番号 0952-34-2230
メールアドレス saish@cc.saga-u.ac.jp

プログラムの理念

医療における病理医の役割はますます重要になっていますが、佐賀県の病理医数は全国でも最も少ない状況にあります。本プログラムでは、佐賀大学医学部附属病院を基幹施設とし、3年間は専門研修連携施設をローテートして病理専門医資格の取得を目指します。初期臨床研修で培った知識を病理診断学の分野で活用しながら、病理専門医としての技能を修得することが目的です。症例数は豊富かつ多彩で、剖検数十分確保されており、指導医も各施設に揃っています。カンファランスの場も多くあり、病理医として成長していくための環境は整っています。本病理専門研修プログラムに参加し、知識・技能・態度に優れたバランス良き病理専門医を目指してください。

プログラムにおける目標

病理専門医は病理学の総論的知識と多様な疾患に対する病理学的理解を基盤に、医療における病理診断(剖検、手術標本、生検、細胞診)を的確に行い、臨床医とのコミュニケーション、相互討論を通じて医療の質を向上させ患者を正しい治療へと導くことを使命としています。また医療に関連するシステム、安全管理体制や法制度を正しく理解し、社会的ニーズに対応できるような環境作りにも貢献し、さらに人体病理学の研鑽および研究活動を通じて医学・医療の発展に寄与するとともに、国民に対して病理学的観点から疾病予防等の啓発活動にも関与することが必要です。本研修プログラムではこの目標を遂行するために、病理領域の診断技能のみならず、臨床検査技師や他科医師、他職種とのチーム医療を重視し、さらに教育者や研究者など幅広い進路に対応できる経験と技能を積むことも可能です。

プログラムの実施内容

経験できる症例数と疾患内容
日本病理学会が定める専門医申請の基準では、3年間の研修期間において、病理解剖30件、生検・手術材料の組織診断5000件の経験が必要ですが、本専門研修プログラムでは年間平均88件の剖検数があり、組織診断も21,000件程度あるため、病理専門医受験に必要な症例数は余裕を持って経験することが可能です。基幹病院である佐賀大学と、連携病院の一つである佐賀県医療センター好生館は佐賀県の中核病院であり、あらゆる疾患を網羅的に経験することが可能です。
カンファレンスなどの学習機会
本専門研修プログラムでは、各施設におけるカンファレンスのみならず、佐賀県ならびに九州沖縄地区全体の病理医を対象とする各種検討会や臨床他科とのカンファレンスも用意されています。これらのカンファレンスに積極的に出席して、上級医・指導医のもとに診断内容について発言、見解を述べることを繰り返すことで、疾患の理解を深め各専門領域の知識を得ることが可能です。希少例や難解な症例(コンサルト症例)にも診断医として、直接経験できるよう配慮しています。

研修プログラム

佐賀大学医学部附属病院を基幹施設とし、連携施設は以下のように分類します。
  • 連携施設1群
    常勤病理専門指導医と豊富な症例を有しており、専攻医が所属して十分な教育を行える施設(佐賀県医療センター好生館)
  • 連携施設2群
    常勤病理専門指導医がおり、診断の十分な指導が行える施設(嬉野医療センター、新古賀病院、佐世保中央病院)
  • 連携施設3群
    指導医はいるが症例数が少ない施設、または病理専門医が常勤している施設(高木病院、佐賀中部病院、唐津赤十字病院)
パターン1
  • 1年目;佐賀大学医学部附属病院
  • 2年目;佐賀県医療センター好生館
  • 3年目;佐賀大学医学部附属病院6ヶ月(3群施設へ週1回の派遣)+2群連携施設6ヶ月
本プログラムの基本コース。基幹施設で1年目を開始し、1年目に剖検技法と基本的な病理診断、細胞診断を学習し、2年次までに死体解剖資格を取得し、3年目までに細胞診講習会、分子病理講習会、医療倫理講習会、医療安全講習会、医療関連感染症講習会など、専門医試験受験資格として必要な講習会を受講関連法律や医療安全を学ぶ。
パターン2
  • 1年目;佐賀県医療センター好生館
  • 2年目;佐賀大学医学部附属病院
  • 3年目;佐賀大学医学部附属病院6ヶ月(3群施設へ週1回の派遣)+2群連携施設6ヶ月
1群連携施設で専門研修を開始し、2年目は基幹施設で研修するプログラムであり、1年目に修得しておきたい病理診断法や解剖技法などは、1年目には大学へ定期的に行くことで補うことができる。3年次までに細胞診講習会、分子病理講習会、医療倫理講習会、医療安全講習会、医療関連感染症講習会など、専門医試験受験資格として必要な講習会を受講する。
パターン3
  • 1年目;佐賀大学医学部附属病院+連携施設で研修(週一回)
  • 2年目;大学院生として佐賀大学医学部病因病態科学講座+連携施設で研修(週一回)
  • 3年目;大学院生として佐賀大学医学部病因病態科学講座+連携施設での専門的な研修(週一回)連携施設での研修は3年で6ヶ月を満たすように調整する。
大学院生となり基幹施設を中心としたプログラムであり、連携施設1群~3群で週1日の研修を行う。1年目は剖検(CPC含む)と基本的な病理診断と細胞診について、3年目までには関連法律や医療安全を含め、専門医申請に必要な講習会に出席する。

研修連携施設紹介

専門医研修基幹病院および研修連携施設の一覧
佐賀大学医学部
附属病院
佐賀県医療センター
好生館
嬉野医療
センター
新古賀病院 唐津赤十字病院 高木病院 佐賀中部病院 佐世保中央病院
病床数 604 442 420 221 333 426 160 312
専任病理医数 7 2 2 1 1 1 1 1
病理専門医数 7 2 2 1 1 1 1 1
病理専門指導医数 5 1 1 1 0 1 1 1
組織診* 6280 6000 3400 4000 2200 2086 1700 3000
迅速診断* 404 250 120 250 120 14 90 80
細胞診* 5942 5000 3800 7500 3000 2782 7000 5000
病理解剖* 34 24 5 6 12 6 0 15

研修カリキュラム

  1. 病理組織診断
    基幹施設である佐賀大学附属病院と連携施設(1群と2群)では、3年間を通じて業務先の病理専門指導医の指導の下で病理組織診断の研修を行います。診断が容易な症例や頻度の高い疾患を1年次に研修し、2年次以降は希少例や難解症例を交えて研修をします。大学病院では、指導医および上級医がマンツーマンで組織の切出し方法や報告書の書き方を教育し、Multiheadのディスカッション顕微鏡(9名が観察可能)と大型モニターを使い、病理診断を行うことで、最大限に学習効果を高めながら、誤字脱字などの報告書のチェックも行っています。連携施設では各施設の指導医の得意分野を定期的に(1回/週など)研修する機会もあります。いずれの施設においても研修中は当該施設病理診断科の業務当番表に基づき診断を行います。各施設においても各臨床科と週1回~月1回のカンファレンスが組まれており、担当症例は専攻医が発表・討論することにより、病態と診断過程を深く理解し、診断から治療にいたる計画作成の理論を学ぶことができます。
  2. 剖検症例
    病理解剖に関しては、研修開始から最初の5例目までは原則として助手として経験します。特に解剖前の準備から、解剖時の写真撮影、解剖後のご遺体の取扱い、標本作製までの基礎的な解剖知識を得た上で、5例以降は習熟度を見ながら、基本的に主執刀医として剖検を担当してもらいます。切り出しから診断、CPCでの発表、報告書の作成まで一連の研修を繰り返し行います。大学では年間40件ほどの病理解剖があるので、2年間でも十分か経験を積むことができますが、もし在籍中の当該施設の剖検症例が少ない場合は、他の連携施設に出張してもらいそこで指導してもらいながら剖検症例で研修をしていただきます。
  3. 学術活動
    病理学会(総会および九州・沖縄スライドコンファレンス、病理学会が関係するセミナー)などの学術集会の開催日は専攻医を当番から外し、積極的な参加を推奨しています。また3年間に最低2回は病理学会(総会及び九州・沖縄支部カンファレンス)で筆頭演者として発表し、その内容を国内外の学術雑誌に報告していただきます。
  4. 日課(タイムスケジュール)
    生検当番日 切出当番日 解剖当番日 当番外(例)
    午前 生検診断
    全員での最終診断
    手術材料診断
    全員での最終診断
    病理解剖 生検診断
    手術材料診断
    午後 生検切出し
    指導医による診断内容チェック
    手術材料切出し
    指導医による診断内容チェック
    追加検査提出、症例まとめ記載 解剖症例報告書作成
    カンファレンス準備
    カンファレンス参加
  5. 週間予定表
    • 月曜日 呼吸器科カンファ
    • 火曜日 肝臓カンファ、CPC、外科カンファ、
    • 水曜日 抄読会、細胞診チェック、婦人科カンファ
    • 木曜日 研究検討会、血液カンファ、泌尿器カンファ
    • 金曜日 Aiカンファ、細胞診チェック
    *キャンサーボードは不定期に毎月5~6回
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