各科の専門研修プログラム
オール佐賀 内科専門研修プログラム
お問い合わせ先
専門領域 |
内科 |
電話番号 |
0952-34-2360 |
メールアドレス |
miyazono@cc.saga-u.ac.jp |
1.理念・使命・特性
理念【整備基準1】
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本プログラムは、佐賀県の佐賀大学医学部附属病院を基幹施設として、佐賀県内医療圏・近隣医療圏にある連携施設とで内科専門研修を経て佐賀県医療圏の医療事情を理解し、地域の実情に合わせた実践的な医療も行えるように訓練され、内科専門医としての基本的臨床能力獲得後はさらに高度な総合内科のGeneralityを獲得する場合や内科領域Subspecialty専門医への道を歩む場合を想定して、複数のコース別に研修をおこなって内科専門医の育成を行います。
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初期臨床研修を修了した内科専攻医は、本プログラム専門研修施設群での3年間(基幹施設2年間+連携施設1年間などいくつかのパターンあり)に、豊富な臨床経験を持つ指導医の適切な指導の下で、内科専門医制度研修カリキュラムに定められた内科領域全般にわたる研修を通じて、標準的かつ全人的な内科的医療の実践に必要な知識と技能とを修得します。
内科領域全般の診療能力とは、臓器別の内科系Subspecialty分野の専門医にも共通して求められる基礎的な診療能力を指します。また、知識や技能に偏らずに、患者に人間性をもって接すると同時に、医師としてのプロフェッショナリズムとリサーチマインドの素養をも修得して可塑性が高く様々な環境下で全人的な内科医療を実践する先導者の持つ能力です。
使命【整備基準2】
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内科専門医として、(1)高い倫理観を持ち、(2)最新の標準的医療を実践し、(3)安全な医療を心がけ、(4)プロフェッショナリズムに基づく患者中心の医療を提供し、臓器別専門性に著しく偏ることなく全人的な内科診療を提供すると同時にチーム医療を円滑に運営できる研修を行います。
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本プログラムを修了し内科専門医の認定を受けた後も、内科専門医は常に自己研鑽を続け、最新の情報を学び、新しい技術を修得し、標準的な医療を安全に提供し、疾病の予防、早期発見、早期治療に努め、自らの診療能力をより高めることを通じて内科医療全体の水準をも高めて、地域住民、日本国民を生涯にわたって最善の医療を提供してサポートできる研修を行います。
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疾病の予防から治療に至る保健・医療活動を通じて地域住民の健康に積極的に貢献できる研修を行います。
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将来の医療の発展のためにリサーチマインドを持ち臨床研究、基礎研究を実際に行う契機となる研修を行います。
特性
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本プログラムは、佐賀県の佐賀大学医学部附属病院を基幹施設として、佐賀県内医療圏、近隣医療圏をプログラムとして守備範囲とし、必要に応じた可塑性のある、地域の実情に合わせた実践的な医療も行えるように訓練されます。研修期間は「基幹施設2年間+連携施設1年間の3年間」や「基幹施設1年間+連携施設2年間」などです。
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本研修プログラムでは、症例をある時点で経験するということだけではなく、主担当医として、入院から退院〈初診・入院~退院・通院〉まで可能な範囲で経時的に、診断・治療の流れを通じて、一人一人の患者の全身状態、社会的背景・療養環境調整をも包括する全人的医療を実践します。そして、個々の患者に最適な医療を提供する計画を立て実行する能力の修得をもって目標への到達とします。
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基幹施設である佐賀大学病院での研修を含めた専攻医2年修了時で、「研修手帳(疾患群項目表)」に定められた70疾患群のうち、少なくとも通算で45疾患群以上を経験し、日本内科学会専攻医登録評価システム(J-OSLER)に登録できます。そして、専攻医2年修了時点で、指導医による形成的な指導を通じて、内科専門医ボードによる評価に合格できる29症例の病歴要約を作成できます。
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連携病院が地域においてどのような役割を果たしているかを経験するために、原則として最低1年間、立場や地域における役割の異なる医療機関で研修を行うことによって、内科専門医に求められる役割を実践します。
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専攻医3年修了時で、「研修手帳(疾患群項目表)」に定められた70疾患群のうち、少なくとも通算で56疾患群、120症例以上を経験し、日本内科学会専攻医登録評価システム(J-OSLER)に登録できる体制とします。そして可能な限り、「研修手帳(疾患群項目表)」に定められた70疾患群、200症例以上の経験を目標とします。
専門研修後の成果【整備基準3】
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地域医療における内科領域の診療医(かかりつけ医):地域において常に患者と接し、内科慢性疾患に対して、生活指導まで視野に入れた良質な健康管理・予防医学と日常診療を実践します。
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内科系救急医療の専門医:内科系急性・救急疾患に対してトリアージを含めた適切な対応が可能な、地域での内科系救急医療を実践します。
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病院での総合内科(Generality)の専門医:病院での内科系診療で、内科系の全領域に広い知識・洞察力を持ち、総合内科医療を実践します。
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総合内科的視点を持ったSubspecialist:病院での内科系のSubspecialtyを受け持つ中で、総合内科(Generalist)の視点から、内科系Subspecialistとして診療を実践します。
本プログラムでは佐賀大学附属病院を基幹病院として、多くの連携施設と病院群を形成しています。複数の施設での経験を積むことにより、様々な環境に対応できる内科専門医が育成される体制を整えています。
2.内科専門医研修はどのように行われるのか【整備基準:13~16、30】
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研修段階の定義:内科専門医は2年間の初期臨床研修後に設けられた専門研修(専攻医研修)3年間(最短で3年間)の研修で育成されます。
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専門研修の3年間は、それぞれ医師に求められる基本的診療能力・態度・資質と日本内科学会が定める「内科専門研修カリキュラム」にもとづいて内科専門医に求められる知識・技能の修得目標を設定し、基本科目修了の終わりに達成度を評価します。具体的な評価方法は後の項目で示します。
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臨床現場での学習:日本内科学会では内科領域を70疾患群(経験すべき病態等を含む)に分類し、代表的なものについては病歴要約や症例報告として記載することを定めています。日本内科学会専攻医登録評価システム(J-OSLER)への登録と指導医の評価と承認とによって目標達成までの段階をup to dateに明示することとします。各年次の到達目標は以下の基準を目安とします。
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〇専門研修1年
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症例:カリキュラムに定める70疾患群のうち、20疾患群以上を経験し、J-OSLERに登録することを目標とします。
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技能:疾患の診断と治療に必要な身体診察、検査所見解釈、および治療方針決定を指導医とともに行うことができるようにします。
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態度:専攻医自身の自己評価、指導医とメディカルスタッフによる360度評価とを複数回行って態度の評価を行い担当指導医がフィードバックを行います。
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〇専門研修2年
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疾患:カリキュラムに定める70疾患群のうち、通算で45疾患群以上をできるだけバランスよく経験し、J-OSLERに登録することを目標とします。
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技能:疾患の診断と治療に必要な身体診察、検査所見解釈、および治療方針決定を指導医の監督下で行うことができるようにします。
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態度:専攻医自身の自己評価、指導医とメディカルスタッフによる360度評価を複数回行って態度の評価を行います。専門研修1年次に行った評価についての省察と改善とが図られたか否かを指導医がフィードバックします。
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〇専門研修3年
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疾患:主担当医として、カリキュラムに定める全70疾患群、計200症例の経験を目標とします。但し、修了要件はカリキュラムに定める56疾患群、そして120症例以上(このうち外来症例は1割まで含むことができる)とします。この経験症例内容をJ-OSLERへ登録します。既に登録を終えた病歴要約は、プログラム外の査読委員による査読を受けます。
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技能:内科領域全般について、診断と治療に必要な身体診察、検査所見解釈、および治療方針決定を自立して行うことができるようにします。
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態度:専攻医自身の自己評価、指導医とメディカルスタッフによる360度評価を複数回行って態度の評価を行います。専門研修2年次に行った評価についての省察と改善とが図られたか否かを指導医がフィードバックします。また、基本領域専門医としてふさわしい態度、プロフェッショナリズム、自己学習能力を修得しているか否かを指導医が専攻医と面談し、さらなる改善を図ります。