佐賀大学 専門研修プログラム スマホ用ロゴ

佐賀大学 専門研修プログラム スマホ用ロゴ

耳鼻咽喉科(詳細)

耳鼻咽喉科 専門研修プログラム

プログラムの目的

 耳鼻咽喉科・頭頸部外科は小児から高齢者まで幅広い年齢層が対象で、その領域も耳,鼻・副鼻腔,口腔咽喉頭,頭頸部と広範であり、治療手技としても外科的治療のみならず内科的治療も必要とし、幅広い知識と医療技能の習得が求められます。 佐賀大学医学部附属病院耳鼻咽喉科専門研修プログラム(以下、佐賀大学耳鼻科 PG)では、医療の進歩に応じた知識・医療技能を持つ耳鼻咽喉科専門医を養成し、医療の質の向上と地域医療に貢献することを目的としています。また、診療技能のみならず、学会発表や論文作成を通じ、科学者としての能力を習得することも目標としています。

指導医と専門領域

専門研修基幹施設:佐賀大学医学部附属病院(年間手術 659件)
プログラム統括責任者
倉富 勇一郎(教授、診療科長)(頭頸部外科、口腔咽喉頭)
指導管理責任者
倉富 勇一郎(教授、診療科長)(頭頸部外科、口腔咽喉頭)
指導医
島津 倫太郎(准教授、医局長)(口腔咽喉頭)
門司 幹男(助教、病棟医)(口腔咽喉頭、頭頸部外科)
鈴木 久美子(助教,病棟医)(鼻副鼻腔、頭頸部外科)
山内 盛泰(助教、病棟医長)(頭頸部外科、口腔咽喉頭)
専門医
斎藤 真貴子(助教、外来医長)(耳科)

専門研修連携施設

地域の中核病院
佐賀県医療センター好生館(年間手術 736件、バランス良い一般診療、豊富な一般手術件数)
指導管理責任者
宮崎 純二
指導医
大橋 充
地域医療を担う病院
社会医療法人祐愛会 織田病院(年間手術 305 件、高度な耳科診療、鼓室形成術多数)
指導管理責任者
小宗 静男
医療法人社団博文会 小栁記念病院(年間手術237件、地域密着型の一般診療)
指導管理責任者
中島 俊之

募集定員

 なし

研修開始時期と期間

 平成30年4月1日~平成34年3月31日
 研修を行う専門研修連携施設および研修時期・期間は、専攻医ごとに適宜変更があります。

応募方法

応募資格
  • 日本国の医師免許証を有する
  • 臨床研修修了登録証を有する(第98回以降の医師国家試験合格者のみ必要。平成30年3月31日までに臨床研修を修了する見込みの者を含む)。
応募期間
 学会、日本専門医機構が定める期間
選考方法
 書類審査および面接により選考する。面接の日時・場所は別途通知します。
応募書類
 願書、希望調査票、履歴書、医師免許証の写し、臨床研修修了証の写し
問い合わせ先および提出先
 〒849-8501 佐賀県佐賀市鍋島5-1-1
 佐賀大学医学部附属病院耳鼻咽喉科・頭頸部外科
 電話:0952-34-2379 Fax:0952-34-2020 E-mail:itoshok@edu.cc.saga-u.ac.jp
 URL:http://www.ent.med.saga-u.ac.jp/

プログラム概要

 佐賀大学耳鼻科 PG では、専門研修基幹施設である佐賀大学医学部附属病院(以下、佐賀大学病院)と、地域の中核医療を担う病院である佐賀県医療センター好生館(以下、好生館)、および地域医療を担う病院群である社会医療法人祐愛会織田病院(以下、織田病院)、医療法人社団博文会小栁記念病院(以下、小栁記念病院)の4つの研修施設において、それぞれの特徴を活かした耳鼻咽喉科研修を行い、日耳鼻が定めた研修到達目標や症例経験基準に掲げられた疾患や手術を経験します。
 4 年間の研修期間のうち、1 年目は佐賀大学病院で耳鼻咽喉科の基本的知識、診療技術を習得します。加えて、佐賀大学病院は全国でもトップレベルの頭頸部がん診療を行っており,全身管理の習熟とともに頭頸部外科手術や放射線治療、化学療法など高度な頭頸部がん診療を研修することができます。2年目は3つの専門研修連携施設のいずれかで研修を行います。3年目、4年目については半年を1単位とし、佐賀大学病院を含めた4つの施設から選んで研修を行います。連携施設はいずれも地域密着型で耳鼻咽喉科救急疾患も多く扱いますが、そのうち好生館はCommon disease の症例数が豊富でその手術件数も多い施設です。織田病院は全国でもトップレベルの耳科手術や聴覚医学の経験が可能です。小栁記念病院はCommon diseaseの経験とともに急性感音性難聴・めまい・顔面神経麻痺などの経験が可能です。好生館での研修を1年以上、織田病院、小栁記念病院での研修を半年以上行うことを原則とします。
 また、4年目は社会人大学院へ進学し、診療・研修を行いながら基礎研究や臨床研究を行う事も可能です。いずれの連携施設も佐賀大学医学部から通勤圏の距離にあるため、どの施設で研修していても社会人大学院に進学することが可能です。
 佐賀大学病院では、週1回の症例検討カンファレンス、週2回の術前カンファレンス,週1回の放射線治療カンファレンス,2週に1回の放射線画像カンファレンスを行っており,耳鼻咽喉科疾患や頭頸部がんの病態や手術適応,手術手技,治療概念,画像診断などを学び、日々の研修に活かすことができます。また月に 1 回行われている各診療科のキャンサーボードに参加することが可能で、全身的ながん研修を行うことも可能です。
 また、自己学習の主要な資料として佐賀大学病院耳鼻咽喉科・頭頸部外科資料室に各種耳鼻咽喉科テキスト(和文・英文)、各種診療ガイドライン、耳鼻咽喉科全領域学術雑誌(和文)が準備されています。加えて主要な英文・和文論文はインターネット環境で閲覧が可能です。連携施設での研修中であっても、こうした資料やインターネット利用が可能であり、充分な自己学習ができるよう整備されています。
 4年間の研修中、日本耳鼻咽喉科認定学会において学会発表を少なくとも3回以上行います。また、筆頭著者として学術雑誌に1 編以上の論文執筆・公表を行います。そのために積極的に科学的根拠となる情報を収集、分析し、日々の診療に活かすよう、日頃から科学的思考、生涯学習の姿勢を身につけます。
 プログラムに定められた研修の評価は施設ごとに指導管理責任者(専門研修連携施設)、指導医、および専攻医が行い、プログラム責任者が最終評価を行います。4 年間の研修終了時にはすべての領域の研修到達目標を達成します。研修の評価や経験症例は日耳鼻が定めた方法でオンライン登録します。

基本的研修プラン

耳鼻咽喉科 基本的研修プラン 卒後
基本コース
1年目(平成30年度):佐賀大学病院にて研修
2年目(平成31年度):好生館、織田病院、小栁記念病院のいずれかの病院で研修を行う。
3年目(平成32年度)前期・後期:好生館、織田病院、小栁記念病院、佐賀大学病院のいずれかの病院で研修を行う。
4年目(平成33年度)前期・後期:好生館、織田病院、小栁記念病院、佐賀大学病院のいずれかの病院で研修を行う。
社会人大学院コース
1年目(平成30年度):佐賀大学病院にて研修
2年目(平成31年度):好生館、織田病院、小栁記念病院のいずれかの病院で研修を行う。
3年目(平成32年度)前期・後期:好生館、織田病院、小栁記念病院、佐賀大学病院のいずれかの病院で研修を行う。
4年目(平成33年度)前期・後期:好生館、織田病院、小栁記念病院、佐賀大学病院のいずれかの病院で研修を行いながら、社会人大学院へ入学し、基礎研究や臨床研究を行う。

研修コース例

  1. 基本コース
    1年目 2年目 3年目 前期 3年目 後期 4年目 前期 4年目 後期
    佐賀大学病院 好生館 小栁記念病院 織田病院 佐賀大学病院
  2. 社会人大学院コース
    1年目 2年目 3年目 前期 3年目 後期 4年目 前期 4年目 後期
    佐賀大学病院 好生館 小栁記念病院 織田病院 佐賀大学病院など(社会人大学院)

研修の週間計画

専門研修基幹施設:佐賀大学病院
午前 病棟回診
病棟業務
外来
病棟業務
外来
手術 カンファレンス
病棟回診
外来
手術
午後 病棟業務 外来
カンファレンス
抄読会
手術 外来
病棟業務
手術
  • キャンサーボード:月 1 回程度、各診療科で開催、オープン参加可能
  • 医局会:月1回
  • 医療安全、感染対策、医療倫理に関する講習会にそれぞれ 年2 回以上出席

年次毎の到達目標

1 年目
研修施設
佐賀大学医学部附属病院
期間
平成30年4月1日~平成31年3月31日
一般目標
耳鼻咽喉科医としての基本的臨床能力および医療人としての基本的姿勢を身につける。このために、代表的な疾患や主要徴候に適切に対処できるための知識、技能、診療態度および臨床問題解決能力の習得と人間性の向上に努める。
行動目標
基本姿勢・態度
研修到達目標:#1-5, 7-20
基本的知識
研修到達目標(耳):#22-28
研修到達目標(鼻・副鼻腔):#44-49
研修到達目標(口腔咽喉頭):#65-75
研修到達目標(頭頸部):#89-94
基本的診断法
研修到達目標(耳):#29-33, 35, 36, 38, 39
研修到達目標(鼻・副鼻腔):#50-58, 61-63
研修到達目標(口腔咽喉頭):#76-82, 84-88
研修到達目標(頭頸部):#95-100, 103, 105, 106, 109
経験すべき治療など
術者あるいは助手を務めることができる
耳科手術(鼓膜切開術、鼓膜チューブ留置術など)
鼻科手術(鼻中隔矯正術、下鼻甲介切除術、内視鏡下鼻副鼻腔手術、鼻副鼻腔腫瘍手術など)
口腔咽喉頭手術(口蓋扁桃摘出術、アデノイド切除術、舌・口腔・咽頭腫瘍摘出術、喉頭微細手術、気管切開術など)
頭頸部腫瘍手術(頸部リンパ節生検、頸部郭清術、頭頸部腫瘍摘出術など)
緩和医療
リハビリテーション(嚥下、音声)
経験すべき検査
下記の検査を自ら実施し、その結果を解釈できる
聴覚検査:純音聴力検査、語音聴力検査、ティンパノメトリー、耳音響放射検査、聴性脳幹反応、幼児聴力検査、中耳機能検査(鼓膜穿孔閉鎖検査)、内耳機能検査(SISI テスト)、補聴器適合検査
平衡機能検査:起立検査、頭位および頭位変換眼振検査、温度眼振検査、視運動性眼振検査、指標追跡検査
耳管機能検査
顔面神経予後判定(NET、ENoG)
鼻アレルギー検査(鼻汁好酸球検査)
中耳・鼻咽腔・喉頭内視鏡検査
嗅覚検査(静脈性嗅覚検査、基準嗅覚検査)
鼻腔通気度検査
味覚検査(電気味覚検査、濾紙ディスク法)
超音波検査、穿刺吸引細胞診
嚥下内視鏡検査、嚥下造影検査
喉頭ストロボスコープ検査、音声機能検査、音響分析検査
研修内容
専攻医は指導医のもと、入院患者の管理と外来診療を行う。
術前カンファレンス(火曜日 16:15-16:35、木曜日 8:30-8:50)
入院予定患者のカンファレンス(火曜日 16:35-17:15)
 退院患者カンファレンス(火曜日 17:15-17:25)
頭頸部放射線治療カンファレンス(木曜日 8:50-9:00)
 ベッドサイド回診(月曜日 8:50-9:30) 局所回診(木曜日 9:00-9:30)
 抄読会(火曜日 17:25-17:45)
 キャンサーボード(月1回、不定期)
医局会(月1回、不定期)
 医療倫理、医療安全、感染対策に関する講習会にそれぞれ年 2 回以上出席する。
 学会または研修会に参加し、日耳鼻が定めた学会において年 1 回以上発表を行う.
自己学習の主要な資料として耳鼻咽喉科資料室に以下が準備されている。
 各種耳鼻咽喉科テキスト(和文・英文)、各種診療ガイドライン、耳鼻咽喉科全領域学術雑誌(和文)
 主要な英文・和文論文はインターネット環境で閲覧可能
2 年目
期間
平成31年4月1日~平成32年3月31日
研修施設
地域の中核病院である佐賀県医療センター好生館,および地域医療を担う病院である織田病 院,小栁記念病院の中から選択し、研修を行う。
指導医 1~2名、年間手術件数が 250件以上あり、Common diseaseや救急疾患を扱う急性期病院である。 それぞれの施設が特徴ある診療を行っている。
一般目標
地域の中核病院,地域医療を担う病院において、耳鼻咽喉科領域のプライマリー疾患に対する診断および治療の実地経験を積む。また、様々な疾患や救急対応を身につける。地域医療において 耳鼻咽喉科医療のニーズと役割を理解する。
行動目標
基本姿勢・態度
研修到達目標:#1-5, 7-21
基本的診断法
研修到達目標(耳):#29-43
研修到達目標(鼻・副鼻腔):#50-52, 54-60, 62-64
研修到達目標(口腔咽喉頭):#72-75, 77-88
研修到達目標(頭頸部):#95-100, 103, 105, 106, 109
経験すべき治療など
術者あるいは助手を務めることができる
耳科手術(鼓膜切開術、鼓膜チューブ留置術、鼓室形成術、人工内耳手術など)
鼻科手術(鼻中隔矯正術、下鼻甲介切除術、内視鏡下鼻副鼻腔手術など)
口腔咽喉頭手術(口蓋扁桃摘出術、アデノイド切除術、舌・口腔・咽頭腫瘍摘出術、喉頭微細手術など)
頭頸部腫瘍手術(頸部リンパ節生検、頸部郭清術、頭頸部腫瘍摘出術など)
緩和医療
リハビリテーション(嚥下、音声、めまい、聴覚)
経験すべき検査
聴覚検査、平衡機能検査、顔面神経予後判定、鼻アレルギー検査、鼻咽腔・喉頭内視鏡検査、嗅覚検 査、超音波検査、穿刺吸引細胞診、嚥下内視鏡検査、嚥下造影検査など
研修内容
研修内容は耳鼻咽喉科全般、特にCommon diseaseの対応に重点を置く。
専攻医は指導医のもと入院患者の管理と外来診療を行う。
夜間や休日の当直を行い、耳鼻咽喉科領域の救急疾患に対応する。
術前・術後カンファレンス(週 1 回)
医療倫理、医療安全、感染対策に関する講習会にそれぞれ年 1 回以上出席する。
学会または研修会に参加し、日耳鼻が定めた学会において年 1 回以上発表を行う。
3 年目
期間
平成32年4月1日~平成33年3月31日
研修施設
半年を1単位とし、好生館、織田病院、小栁記念病院、佐賀大学病院から1つまたは2つを選んで研修を行う。
一般目標
連携施設病院では過去2年間で得た技術、知識を地域の病院で実施し、プライマリー疾患に対する治療の実地経験を積む。佐賀大学病院では頭頸部外科の基本的手技の習熟を行う。院内および院外との病々連携、病診連携をとるとともに、他科医師やコ・メディカルスタッフとのチーム医療を実践する。
行動目標
基本姿勢・態度
研修到達目標:#1-21
基本的診断法
研修到達目標(耳):#29-43
研修到達目標(鼻・副鼻腔):#51, 52, 54, 57-60, 62-64
研修到達目標(口腔咽喉頭):#77-80, 82-88
研修到達目標(頭頸部):#95, 96, 98-110
経験すべき治療など
術者あるいは助手を務めることができる
耳科手術(鼓膜切開術、鼓膜チューブ留置術、鼓室形成術、人工内耳手術など)
鼻科手術(鼻中隔矯正術、下鼻甲介切除術、内視鏡下鼻副鼻腔手術など)
口腔咽喉頭手術(口蓋扁桃摘出術、アデノイド切除術、舌・口腔・咽頭腫瘍摘出術、喉頭微細手術、気管切開術など)
頭頸部腫瘍手術(頸部リンパ節生検、頸部郭清術、頭頸部腫瘍摘出術など)
緩和医療
リハビリテーション(嚥下、音声、めまい、聴覚)
経験すべき検査
聴覚検査、平衡機能検査、顔面神経予後判定、鼻アレルギー検査、鼻咽腔・喉頭内視鏡検査、嗅覚検 査、超音波検査、穿刺吸引細胞診、嚥下内視鏡検査、嚥下造影検査など
研修内容
研修内容は耳鼻咽喉科全般、特にCommon diseaseの診断と治療、および基本的頭頸部外科手技の習熟に重点を置く。
専攻医は指導医のもと入院患者の管理と外来診療を行う。
夜間や休日の当直を行い、耳鼻咽喉科領域の救急疾患に対応し、治療方針を立案する。
術前・術後カンファレンス(週 1 回)
医療倫理、医療安全、感染対策に関する講習会にそれぞれ年 1 回以上出席する。
学会または研修会に参加し、日耳鼻が定めた学会において年 1 回以上発表を行う。
4 年目
期間
平成33年4月1日~平成34年3月31日
基本コース
研修施設
半年を1単位とし、好生館、織田病院、小栁記念病院、佐賀大学病院から1つまたは2つを選んで研修を行う。
一般目標
過去3年間で得た技術、知識をもとに、日常臨床において耳鼻咽喉科専門医に求められる人間性、知識、診療技術の確立を目指す。診療上で得られたデータ、結果をまとめ、論文化することによって臨床的実力を増大させるとともに、臨床の問題点を把握する力をつける。
行動目標
基本姿勢・態度
研修到達目標:#1-21
基本的診断法
研修到達目標(耳):#35-41, 43
研修到達目標(鼻・副鼻腔):#53, 54, 57-64
研修到達目標(口腔咽喉頭):#76-80, 83-88
研修到達目標(頭頸部):#95, 96, 98-110
経験すべき治療など
術者あるいは助手を務めることができる
耳科手術(鼓膜切開術、鼓膜チューブ留置術、鼓室形成術など)
鼻科手術(鼻中隔矯正術、下鼻甲介切除術、内視鏡下鼻副鼻腔手術、鼻副鼻腔腫瘍手術など)
口腔咽喉頭手術(舌・口腔・咽頭腫瘍摘出術、喉頭微細手術、嚥下・音声障害手術など)
頭頸部腫瘍手術(頭頸部良性腫瘍摘出術、頸部郭清術、頸部膿瘍切開排膿術、早期頭頸部癌手術など)
緩和医療
リハビリテーション(嚥下、音声、めまい、聴覚)
経験すべき検査
聴覚検査、平衡機能検査、顔面神経予後判定、鼻アレルギー検査、鼻咽腔・喉頭内視鏡検査、嗅覚検査、鼻腔通気度検査、味覚検査、超音波検査、穿刺吸引細胞診、嚥下内視鏡検査、嚥下造影検査など
研修内容(連携施設研修の場合)
研修内容は耳鼻咽喉科専門医に求められる診断技術と治療技術の確立に重点を置く。
専攻医は指導医とともに外来診療と入院診療を行い、チーム医療を実践する。
夜間や休日の当直を行い、耳鼻咽喉科領域の救急患者に対応し、診断と治療を行う。
術前・術後カンファレンス(週1回)
医療倫理、医療安全、感染対策に関する講習会にそれぞれ年 1 回以上出席する。
学会または研修会に参加し、日耳鼻が定めた学会において年 1 回以上発表を行う。
臨床データをまとめ、筆頭著者として学術雑誌に 1 編以上の論文を執筆する。
社会人大学院コース
研修施設
半年を1単位とし、好生館、織田病院、小栁記念病院、佐賀大学病院から1つまたは2つを選んで研修を行うとともに、社会人大学院に進学する。
一般目標
過去3年間で得た技術、知識をもとに、日常臨床において耳鼻咽喉科専門医に求められる人間性、知識、診療技術の確立を目指すとともに、現状の臨床の問題点などを把握し、医学の発展のため、研究を立案・遂行する。
行動目標
基本姿勢・態度
研修到達目標:#1-21
基本的診断法
研修到達目標(耳):#33-41, 43
研修到達目標(鼻・副鼻腔):#53, 54, 57-64
研修到達目標(口腔咽喉頭):#76-80, 83-88
研修到達目標(頭頸部):#95, 96, 98-110
経験すべき治療など
術者あるいは助手を務めることができる
耳科手術(鼓膜切開術、鼓膜チューブ留置術、鼓室形成術など)
鼻科手術(鼻中隔矯正術、下鼻甲介切除術、内視鏡下鼻副鼻腔手術、鼻副鼻腔腫瘍手術など)
口腔咽喉頭手術(舌・口腔・咽頭腫瘍摘出術、喉頭微細手術、嚥下・音声障害手術など)
頭頸部腫瘍手術(頭頸部良性腫瘍摘出術、頸部郭清術、頸部膿瘍切開排膿術、早期頭頸部癌手術など)
緩和医療
リハビリテーション(嚥下、音声、めまい、聴覚)
経験すべき検査
聴覚検査、平衡機能検査、顔面神経予後判定、鼻アレルギー検査、鼻咽腔・喉頭内視鏡検査、嗅覚検査、鼻腔通気度検査、味覚検査、超音波検査、穿刺吸引細胞診、嚥下内視鏡検査、嚥下造影検査など
研修内容(佐賀大学病院での研修の場合)
専攻医は入院患者の管理と外来診療を行う。臨床研究を立案し、診療、データの解析などを行う。
術前カンファレンス(火曜日16:15-16:35、木曜日8:30-8:50)
入院予定患者のカンファレンス(火曜日 16:35-17:15)
退院患者カンファレンス(火曜日 17:15-17:25)
頭頸部放射線治療カンファレンス(木曜日 8:50-9:00)
ベッドサイド回診(月曜日 8:50-9:20)局所回診(木曜日 9:00-9:30)
抄読会(火曜日 17:25-17:50)
キャンサーボード(月1回、不定期)
医局会 (月1回、不定期)
医療倫理、医療安全、感染対策に関する講習会にそれぞれ年 2 回以上出席する。
学会または研修会に参加し、日耳鼻が定めた学会において年 1 回以上発表を行う。
筆頭著者として学術雑誌に 1 編以上の論文を執筆する。

研修到達目標

 専攻医は 4 年間の研修期間中に基本姿勢態度、耳領域、鼻・副鼻腔領域、口腔咽喉頭領域、頭頸部領域の疾患について、定められた研修到達目標を達成しなければなりません。
本プログラムにおける年次別の研修到達目標
研修年度
基本姿勢・態度
1 患者、家族のニーズを把握できる。
2 インフォームドコンセントが行える。
3 守秘義務を理解し、遂行できる。
4 他科と適切に連携できる。
5 他の医療従事者と適切な関係を構築できる。
6 後進の指導ができる。
7 科学的根拠となる情報を収集し、それを適応できる。
8 研究や学会活動を行う。
9 科学的思考、課題解決学習、生涯学習の姿勢を身につける。
10 医療事故防止および自己への対応を理解する。
11 インシデントリポートを理解し、記載できる。
12 症例提示と討論ができる。
13 学術集会に積極的に参加する。
14 医事法制、保健医療法規・制度を理解する。
15 医療福祉制度、医療保険・公費負担医療を理解する。
16 医の倫理・生命倫理について理解し、行動する。
17 感染対策を理解し、実行できる。
18 医薬品などによる健康被害の防止について理解する。
19 医療連携の重要性とその制度を理解する。
20 医療経済について理解し、それに基づく診療実践ができる。
21 地域医療の理解と診療実践ができる(病診、病々連携、地域包括ケア、在宅医療、地方での医療経験)。
22 側頭骨の解剖を理解できる。
23 聴覚路、前庭系伝導路、顔面神経の走行を理解する。
24 外耳・中耳・内耳の機能について理解する。
25 中耳炎の病態を理解する。
26 難聴の病態を理解する。
27 めまい・平衡障害の病態を理解する。
28 顔面神経麻痺の病態を理解する。
29 外耳・鼓膜の所見を評価できる。
30 聴覚検査を実施し、その所見を評価できる。
31 平衡機能検査を実施し、その所見を評価できる。
32 耳管機能検査を実施し、その所見を評価できる。
33 側頭骨およびその周辺の画像(CT、MRI)所見を評価できる。
34 人工内耳の仕組みと言語聴覚訓練を理解する。
35 難聴患者の診断ができる。
36 めまい・平衡障害の診断ができる。
37 顔面神経麻痺の患者の治療と管理ができる。
38 難聴患者の治療・補聴器指導ができる。
39 めまい・平衡障害患者の治療、リハビリテーションができる。
40 鼓室形成術の助手が務められる。
41 アブミ骨手術の助手が務められる。
42 人工内耳手術の助手が務められる。
43 耳科手術の合併症、副損傷を理解し、術後管理ができる。
鼻・副鼻腔
44 鼻・副鼻腔の解剖を理解する。
45 鼻・副鼻腔の機能を理解する。
46 鼻・副鼻腔炎の病態を理解する。
47 アレルギー性鼻炎の病態を理解する。
48 嗅覚障害の病態を理解する。
49 鼻・副鼻腔腫瘍の病態を理解する。
50 細菌・真菌培養、アレルギー検査を実施し、その所見を評価できる。
51 鼻咽腔内視鏡検査を実施し、その所見を評価できる。
52 嗅覚検査を実施し、その所見を評価できる。
53 鼻腔通気度検査を実施し、その所見を評価できる。
54 鼻・副鼻腔の画像(CT、MRI)所見を評価できる。
55 鼻・副鼻腔炎の診断ができる。
56 アレルギー性鼻炎の診断ができる。
57 鼻・副鼻腔腫瘍の診断ができる。
58 顔面外傷の診断ができる。
59 鼻中隔矯正術、下鼻甲介手術が行える。
60 鼻茸切除術、篩骨洞手術、上顎洞手術などの副鼻腔手術が行える。
61 鼻・副鼻腔腫瘍手術の助手が務められる。
62 鼻出血の止血ができる。
63 鼻科手術の合併症、副損傷を理解し、術後管理ができる。
64 鼻骨骨折、眼窩壁骨折などの外科治療ができる。
口腔咽喉頭
65 口腔、咽頭、唾液腺の解剖を理解する。
66 喉頭、気管、食道の解剖を理解する。
67 扁桃の機能について理解する。
68 摂食、咀嚼、嚥下の生理を理解する。
69 呼吸、発声、発語の生理を理解する。
70 味覚障害の病態を理解する。
71 扁桃病巣感染の病態を理解する。
72 睡眠時呼吸障害の病態を理解する。
73 摂食・咀嚼・嚥下障害の病態を理解する。
74 発声・発語障害の病態を理解する。
75 呼吸困難の病態を理解する。
76 味覚検査を実施し、その所見を評価できる。
77 喉頭内視鏡検査を実施し、その所見を評価できる。
78 睡眠時呼吸検査の結果を評価できる。
79 嚥下内視鏡検査、嚥下造影検査を実施し、その所見を評価できる。
80 喉頭ストロボスコープ検査、音声機能検査を実施し、その所見を評価できる。
81 口蓋扁桃摘出術、アデノイド切除術ができる。
82 咽頭異物の摘出ができる。
83 睡眠時呼吸障害の治療方針が立てられる。
84 嚥下障害に対するリハビリテーションや外科治療の適応を判断できる。
85 音声障害に対するリハビリテージョンや外科治療の適応を判断できる。
86 喉頭微細手術を行うことができる。
87 緊急気道確保の適応を判断し、対処できる。
88 気管切開術とその術後管理ができる。
頭頸部腫瘍
89 頭頸部の解剖を理解する。
90 頭頸部の生理を理解する。
91 頭頸部の炎症性および感染性疾患の病態を理解する。
92 頭頸部の先天性疾患の病態を理解する。
93 頭頸部の良性疾患の病態を理解する。
94 頭頸部の悪性腫瘍の病態を理解する。
95 頭頸部の身体所見を評価できる。
96 頭頸部疾患に内視鏡検査を実施し、その結果を評価できる。
97 頭頸部疾患に対する血液検査の適応を理解し、その結果を評価できる。
98 頭頸部疾患に対する画像検査の適応を理解し、その結果を評価できる。
99 頭頸部疾患に病理学的検査を行い、その結果を評価できる。
100 頭頸部悪性腫瘍の TNM 分類を判断できる。
101 頭頸部悪性腫瘍に対する予後予測を含め、適切な治療法の選択ができる。
102 頸部膿瘍の切開排膿ができる。
103 良性の頭頸部腫瘍摘出(リンパ節生検を含む)ができる。
104 早期頭頸部癌に対する手術ができる。
105 進行頭頸部癌に対する手術(頸部郭清術を含む)の助手が務められる。
106 頭頸部癌の術後管理ができる。
107 頭頸部癌に対する放射線治療の適応を判断できる。
108 頭頸部癌に対する化学療法の適応を理解し、施行できる。
109 頭頸部癌に対する支持療法の必要性を理解し、施行できる。
110 頭頸部癌治療後の後遺症を理解し対応できる。

症例経験

 専攻医は 4 年間の研修期間中に以下の疾患について、外来あるいは入院患者の管理を受け持ち医として実際に診療経験しなければなりません。なお、手術や検査症例との重複は可能です。
 難聴・中耳炎 25 例以上、めまい・平衡障害 20 例以上、顔面神経麻痺 5 例以上、アレルギー性鼻炎 10 例以上、鼻・副鼻腔炎 10 例以上、外傷・鼻出血 10 例以上、扁桃感染症 10 例以上、嚥下障害 10 例以上、口腔・咽頭腫瘍 10 例以上、喉頭腫瘍 10 例以上、音声・言語障害 10 例以上、呼吸障害 10 例以上、頭頸部良性腫瘍 10 例以上、頭頸部悪性腫瘍 20 例以上、リハビリテーション(難聴、めまい・平衡障害、顔面神経麻痺、音声・言語、嚥下)10 例以上、緩和医療 5 例以上
本プログラムにおける年次別の症例経験基準
  1. 疾患の管理経験:以下の疾患について、外来・入院患者の管理経験を主治医ないし担当医(受け持ち医)として実際に経験し指導医の指導監督を受けます。
    基準症例数 研修年度
    難聴・中耳炎 25 例以上 5 10 5 5
    めまい・平衡障害 20 例以上 2 10 5 3
    顔面神経麻痺 5 例以上 2 2 1
    アレルギー性鼻炎 10 例以上 2 3 3 2
    副鼻腔炎 10 例以上 2 5 3
    外傷、鼻出血 10 例以上 2 3 3 2
    扁桃感染症 10 例以上 2 3 3 2
    嚥下障害 10 例以上 4 2 2 2
    口腔、咽頭腫瘍 10 例以上 5 1 1 3
    喉頭腫瘍 10 例以上 5 1 1 3
    音声・言語障害 10 例以上 4 2 2 2
    呼吸障害 10 例以上 3 2 2 3
    頭頸部良性腫瘍 10 例以上 2 3 3 2
    頭頸部悪性腫瘍 20 例以上 10 2 2 6
    リハビリテーション(難聴、めまい・平衡障害、顔面神経麻痺、音声・言語、嚥下) 10 例以上 3 2 2 3
    緩和医療 5 例以上 2 1 1 1
  2. 基本的手術手技の経験:術者あるいは助手として経験する((1)との重複は可能)。
    耳科手術 20 例以上 鼓膜形成術、鼓室形成術、乳突削開術、人工内耳、アブミ骨手術、顔面神経減荷術 10 5 5
    鼻科手術 40 例以上 内視鏡下鼻副鼻腔手術 10 15 5 10
    口腔咽喉頭手術 40 例以上 扁桃摘出術 15 例以上 1 10 2 2
    舌、口腔、咽頭腫瘍摘出術等 5 例以上 3 1 1
    喉頭微細手術、嚥下機能改善、誤嚥防止、音声機能改善手術 20 例以上 7 4 4 5
    頭頸部腫瘍手術 30 例以上 頸部郭清術 10 例以上 5 2 3
    頭頸部腫瘍摘出術(唾液腺、喉頭、頭頸部腫瘤等) 20 例以上 7 4 2 7
  3. 個々の手術経験:術者として経験する((1)、(2)との重複は可能)。
    扁桃摘出術 術者として 10 例以上 2 7 1
    鼓膜チューブ挿入術 術者として 10 例以上 1 4 4 1
    喉頭微細手術 術者として 10 例以上 1 3 3 3
    内視鏡下鼻副鼻腔手術 術者として 20 例以上 2 3 8 7
    気管切開術 術者として 5 例以上 1 1 1 2
    良性腫瘍摘出術(リンパ節生検を含む) 術者として 10 例以上 1 2 2 5

経験すべき検査

自覚的聴力検査
標準純音聴力検査、自記オージオメーター、標準語音聴力検査、簡易聴力検査、気導純音聴力検査、内耳機能検査、耳鳴検査、中耳機能検査、後迷路機能検査
他覚的または行動観察による聴力検査
鼓膜音響インピーダンス検査、ティンパノメトリー、耳小骨筋反射検査、遊戯聴力検査、耳音響放射検査(OAE)、鼓膜音響反射率検査、耳管機能検査、聴性誘発反応検査、聴性定常反応、 蝸電図、補聴器適合検査、人工内耳関連検査(神経反応テレメトリー、マッピング、等)
顔面神経検査
ENoG、NET
平衡機能検査
標準検査、温度眼振検査、視運動眼振検査、回転眼振検査、視標追跡検査、迷路瘻孔症状検査、頭位及び頭位変換眼振検査、電気眼振図、重心動揺計
鼻・副鼻腔検査
鼻腔通気度検査、基準嗅力検査、静脈性嗅覚検査、アレルギー性鼻炎関連検査
音声言語医学的検査
喉頭ストロボスコピー、音響分析、音声機能検査
口腔、咽頭検査
電気味覚検査、味覚定量検査(濾紙ディスク法)、ガムテスト、終夜睡眠ポリグラフィー、簡易検査
内視鏡検査
嗅裂部・鼻咽腔・副鼻腔入口部ファイバースコピー、喉頭ファイバースコピー、中耳ファイバースコピー、内視鏡下嚥下機能検査、嚥下造影検査
生検
扁桃周囲炎又は扁桃周囲膿瘍における試験穿刺(片側)、リンパ節等穿刺又は針生検、甲状腺穿刺又は針生検組織試験採取、切採法

研修到達目標の評価

  • 研修の評価については、プログラム統括責任者、指導管理責任者(専門研修連携施設)、専門研修指導医、専攻医、研修プログラム委員会が行います。
  • 専攻医は専門研修指導医および研修プログラムの評価を行い、4:とても良い、3:良い、2:普通、1:これでは困る、0:経験していない・評価できない・わからない、で評価します。
  • 専門研修指導医は専攻医の実績を研修到達目標にてらして、4:とても良い、3:良い、2:普通、 1:これでは困る、0:経験していない・評価できない・わからない、で評価します。
  • 研修プログラム委員会(プログラム統括責任者、指導管理責任者その他)で内部評価を行います。
  • 領域専門研修委員会で内部評価を行います。
  • サイトビジットによる外部評価を受け、プログラムの必要な改良を行います。

専門研修管理委員会について

 専門研修基幹施設である佐賀大学病院には、耳鼻咽喉科専門研修プログラム管理委員会と、統括責任者を置きます。専門研修連携施設群には、専門研修連携施設担当者と委員会組織が置かれます。佐賀大学耳鼻科PG管理委員会は、統括責任者(委員長)、副委員長、事務局代表者、耳鼻咽喉科・頭頸部外科の4つの専門分野(耳、鼻・副鼻腔、口腔・咽喉頭、頭頸部腫瘍)の研修指導責任者、および専門研修連携施設担当委員で構成されます。研修プログラムの改善へ向けての会議には専門医取得直後の若手医師代表が加わります。専門研修プログラム管理委員会は、専攻医および専門研修プログラム全般の管理と、専門研修プログラムの継続的改良を行います。

専攻医の就業環境について

 専門研修基幹施設および専門研修連携施設の耳鼻咽喉科責任者は専攻医の労働環境改善に努めます。
 専攻医の勤務時間、休日、当直、給与などの勤務条件については、労働基準法を遵守し、各施設の労使協定に従います。さらに、専攻医の心身の健康維持への配慮、当直業務と夜間診療業務の区別とそれぞれに対応した適切な対価を支払うこと、バックアップ体制、適切な休養などについて、勤務開始の時点で説明を行います。
 研修年次毎に専攻医および指導医は専攻医指導施設に対する評価も行い、その内容は佐賀大学病院専門研修管理委員会に報告されますが、そこには労働時間、当直回数、 給与など、労働条件についての内容が含まれます。

専門研修プログラムの改善方法

 佐賀大学耳鼻科PGでは専攻医からのフィードバックを重視して研修プログラムの改善を行うこととしています。
  1. 専攻医による指導医および研修プログラムに対する評価
     専攻医は、年次毎に指導医、専攻医指導施設、専門研修プログラムに対する評価を行います。また、指導医も専攻医指導施設、専門研修プログラムに対する評価を行います。専攻医や指導医等からの評価は、研修プログラム管理委員会に提出され、研修プログラム管理委員会は研修プログラムの改善に役立てます。このようなフィードバックによって専門研修プログラムをより良いものに改善していきます。
     専門研修プログラム管理委員会は必要と判断した場合、専攻医指導施設の実地調査および指導を行います。評価にもとづいて何をどのように改善したかを記録し、毎年3月31日までに日本専門医機構の耳鼻咽喉科専門研修委員会に報告します。
  2. 研修に対する監査(サイトビジット等)・調査への対応
     専門研修プログラムに対して日本専門医機構からサイトビジット(現地調査)が行われます。その評価にもとづいて専門研修プログラム管理委員会で研修プログラムの改良を行います。専門研修プログラム更新の際には、サイトビジットによる評価の結果と改良の方策について日本専門医機構の耳鼻咽喉科研修委員会に報告します。

修了判定について

 4年間の研修期間における年次毎の評価表および 4 年間の実地経験目録にもとづいて、知識・技能・態度が専門医試験を受けるのにふさわしいものであるかどうか、症例経験数が日本専門医機構の耳鼻咽喉科領域研修委員会が要求する内容を満たしているものであるかどうかを、専門医認定申請年(4 年目あるいはそれ以後)の 3 月末に研修プログラム統括責任者または専門研修連携施設担当者が研修プログラム管理委員会において評価し、研修プログラム統括責任者が修了の判定をします。

専門研修施設とプログラムの認定基準

専門研修基幹施設
 佐賀大学病院耳鼻咽喉科・頭頸部外科は以下の専門研修基幹施設認定基準を満たしています。
  1. 初期臨床研修の基幹型臨床研修病院の指定基準を満たす病院であること。
  2. プログラム統括責任者1名と専門研修指導医4名以上が配置されていること。ただし、プログラム統括責任者と専門研修指導医の兼務は可とする。
  3. 原則として年間手術症例数が 200 件以上あること。
  4. 他の診療科とのカンファランスが定期的に行われていること。
  5. 専門研修プログラムの企画、立案、実行を行い、専攻医の指導に責任を負えること。
  6. 専門研修連携施設を指導し、研修プログラムに従った研修を行うこと。
  7. 臨床研究・基礎研究を実施し、公表した実績が一定数以上あること。
  8. 施設として医療安全管理、医療倫理管理、労務管理を行う部門を持つこと。
  9. 施設実地調査(サイトビジット)による評価に対応できる体制を備えていること。
専門研修連携施設
 佐賀大学耳鼻科PGの施設群を構成する専門研修連携施設は以下の条件を満たし、かつ、当該施設の専門性および地域性から専門研修基幹施設が作成した専門研修プログラムに必要とされる施設です。
  1. 専門性および地域性から当該研修プログラムで必要とされる施設であること。
  2. 専門研修基幹施設が定めた研修プログラムに協力して、専攻医に専門研修を提供すること。
  3. 指導管理責任者(専門研修指導医の資格を持った診療科長ないしはこれに準ずる者)1名と専門研修指導医1名以上が配置されていること。ただし、専門研修指導管理責任者と専門研修指導医の兼務は可とする。
  4. 症例検討会を行っている。
  5. 指導管理責任者は当該研修施設での指導体制、内容、評価に関し責任を負う。
  6. 地域医療を研修する場合には3カ月を限度として、専門医が常勤する1施設に限って病院群に参加することができる。
専門研修施設群の構成要件
 佐賀大学耳鼻科PGの専門研修施設群は、専門研修基幹施設と専門研修連携施設が効果的に協力して一貫した指導を行うために以下の体制を整えます。
  1. 専門研修が適切に実施・管理できる体制である。
  2. 専門研修施設は一定以上の診療実績と専門研修指導医を有する。
  3. 研修到達目標を達成するために専門研修基幹施設と専門研修連携施設ですべての専門研修項目をカバーできる。
  4. 専門研修基幹施設と専門研修連携施設の地理的分布に関しては、地域性も考慮し、都市圏に集中することなく地域全体に分布し、地域医療を積極的に行っている施設を含む。
  5. 専門研修基幹施設や専門研修連携施設に委員会組織を置き、専攻医に関する情報を最低6カ月に一度共有する。
専門研修施設群の地理的範囲
 佐賀大学耳鼻科PGの専門研修施設群は佐賀県内の施設群です。施設群の中には、地域の中核病院や主に地域医療を担う病院が入っています。
専攻医受入数についての基準
 各専攻医指導施設における専攻医受け入れ人数は専門研修指導医数、診療実績を基にして決定します。
  1. 専攻医受入は、専門研修指導医の数、専門研修基幹施設や専門研修連携施設の症例数、専攻医の経験症例数および経験執刀数が十分に確保されていなければ、専門研修を行うことは不可能である。そのため専門研修基幹施設や専門研修連携施設の症例数、専攻医の経験症例数および経験執刀数から専攻医受入数を算定する。
  2. 専門研修指導医の数からの専攻医受入の上限については学年全体(4 年間)で指導医1人に対し、専攻医3人を超えない。
  3. 専攻医の地域偏在が起こらないよう配慮する。
 この基準に基づき毎年4名程度を受入数とします。
診療実績基準
 佐賀大学耳鼻科PGの専門研修コースは以下の診療実績基準を満たしています。
 プログラム参加施設の合計として以下の手術件数ならびに診療件数を有する。
 手術件数
  1. 年間 400 件以上の手術件数
  2. 頭頸部外科手術 年間 50 件以上
  3. 耳科手術(鼓室形成術等) 年間 50 件以上
  4. 鼻科手術(鼻内視鏡手術等) 年間 50 件以上
  5. 口腔・咽喉頭手術 年間 80 件以上
 診療例数(総受入人数×基準症例の診療件数)
 (以下総受入人数が4人の場合)
難聴・中耳炎 100 例以上
めまい・平衡障害 80 例上
顔面神経麻痺 20 例以上
アレルギー性鼻炎 40 例以上
副鼻腔炎 40 例以上
外傷、鼻出血 40 例以上
扁桃感染症 40 例以上
嚥下障害 40 例以上
口腔、咽頭腫瘍 40 例以上
喉頭腫瘍 40 例以上
音声・言語障害 40 例以上
呼吸障害 40 例以上
頭頸部良性腫瘍 40 例以上
頭頸部悪性腫瘍 80 例以上
リハビリテーション 40 例以上
緩和医療 20例以上
なお、法令や規定を遵守できない施設、サイトビジットにてのプログラム評価に対して、 改善が行われない施設は認定から除外される。

耳鼻咽喉科研修の休止・中断、プログラム移動、プログラム外研修について

 専攻医は原則、耳鼻咽喉科領域専門研修カリキュラムに沿って専門研修基幹施設や専門研修連携施設にて 4 年以上の研修期間内に経験症例数と経験執刀数をすべて満たさなければなりません。
  1. 専門研修の休止
    1. 休止の理由
      専門研修休止の理由として認めるものは、傷病、妊娠、出産、育児、その他正当な理由(専門研修プログラムで定められた年次休暇を含む)とする。
    2. 必要履修期間等についての基準
      研修期間(4 年間)を通じた休止期間の上限は90日(研修施設において定める休日は含めない)とする。
    3. 休止期間の上限を超える場合の取扱い
      専門研修期間終了時に当該専攻医の研修の休止期間が90日を超える場合には未修了とする。この場合、原則として引き続き同一の専門研修プログラムで研修を行い、90日を超えた日数分以上の日数の研修を行うことが必要である。
     また、症例経験基準、手術経験基準を満たしていない場合にも、未修了として取扱い、 原則として引き続き同一の研修プログラムで当該専攻医の研修を行い、不足する経験基準以上の研修を行うことが必要となります。
  2. 専門研修の中断
     専門研修の中断とは、専門研修プログラムに定められた研修期間の途中で専門研修を中止することをいうものであり、原則として専門研修プログラムを変更して専門研修を再開することを前提としたものです。履修期間の指導、診療実績を証明する文書の提出を条件とし、プログラム統括責任者の理由書を添えて、日本専門医機構に提出、当該領域での審査を受け、認められれば、研修期間にカウントできます。
  3. プログラムの移動には専門医機構内の領域研修委員会への相談が必要となります。
  4. プログラム外研修の条件
     留学、診療実績のない大学院の期間は研修期間にカウントできません。その期間については休止の扱いとします。同一領域(耳鼻咽喉科領域)での留学、大学院で、診療実績のあるものについては、その指導、診療実績を証明する文書の提出を条件とし、プログラム責任者の理由書を添えて、日本専門医機構に提出、当該領域での審査を受け、認められれば、研修期間にカウントできます。
    *専門研修の休止・中断、プログラム移動、プログラム外研修の詳細な条件については添付文書参照。

専門研修プログラム管理委員会

 専門研修基幹施設である佐賀大学病院には、専門研修プログラム管理委員会を置きます。プログラム管理委員会は以下の役割と権限を持ちます。
  1. 専門研修プログラムの作成を行う。
  2. 専門研修基幹施設、専門研修連携施設において、専攻医が予定された十分な手術経験と学習機会が得られているかについて評価し、個別に対応法を検討する。
  3. 適切な評価の保証をプログラム統括責任者、専門研修連携施設担当者とともに行う。
  4. 修了判定の評価を委員会で行う。
 本委員会は年1回の研修到達目標の評価を目的とした定例管理委員会に加え、研修に支障を来す事案や支障をきたしている専攻医の存在などが生じた場合、研修施設の管理者やプログラム統括責任者が必要に応じて適宜開催する。
プログラム統括責任者の基準、および役割と権限
  1. プログラム統括責任者は専門研修指導医としての資格を持ち、専門研修基幹施設当該診療科の責任者あるいはそれに準ずる者である。
  2. 医学教育にたずさわる経歴を有し、臨床研修プログラム作成に関する講習会を修了していることが望ましい。
  3. 専攻医のメンタルヘルス、メンター等に関する学習経験があることが望ましい。
  4. その資格はプログラム更新ごとに審査される。
  5. 役割はプログラムの作成、運営、管理である。
専門研修連携施設での委員会組織
  1. 専門研修連携施設の指導責任者は専門研修基幹施設のプログラム管理委員会のメンバーであると同時に、専門研修連携施設における指導体制を構築する。
  2. 専門研修連携施設で専門研修にあたっている専攻医の研修実績ならびに専門研修の環境整備について3カ月評価を行う。
  3. 研修が順調に進まないなどの課題が生じた場合にはプログラム管理委員会に提言し、対策を考える。

専門研修指導医の基準

 専門研修指導医は以下の要件を満たす者いう。専門研修指導医は専攻医を育成する役割をになう。
  1. 専門医の更新を1回以上行った者。ただし領域専門医制度委員会にて同等の臨床経験があると認めた者を含める。
  2. 年間 30 例以上の手術に指導者、術者、助手として関与している者
  3. 2編以上の学術論文(筆頭著者)を執筆し、5回以上の学会発表(日耳鼻総会・学術講演会、日耳鼻専門医講習会、関連する学会、関連する研究会、ブロック講習会、佐賀県地方部会学術講演会)を行った者
  4. 専門研修委員会の認定する専門研修指導医講習会を受けていること
 専門研修指導医資格の更新は、診療・研修実績を確認し5年ごとに行う

専門研修実績記録システム、マニュアル等について

  1. 研修実績および評価の記録
     専攻医の研修実績と評価を記録し保管するシステムは耳鼻咽喉科専門研修委員会の研修記録簿(エクセル形式*資料添付)を用いる。専門研修プログラムに登録されている専攻医の各領域における手術症例蓄積および技能習得は定期的に開催される専門研修プログラム管理委員会で更新蓄積される。専門研修委員会ではすべての専門研修プログラム登録者の研修実績と評価を蓄積する。
 プログラム運用マニュアルは以下の専攻医研修マニュアルと指導者マニュアルを用います。
  • 専攻医研修マニュアル
     別紙「専攻医研修マニュアル」参照。
  • 指導者マニュアル
     別紙「指導医マニュアル」参照。
  • 研修記録簿
     研修記録簿に研修実績を記録し、一定の経験を積むごとに専攻医自身が形成的評価を行い記録する。少なくとも3カ月に1回は形成的評価により、自己評価を行う。
  • 指導医による指導とフィードバックの記録
     専攻医に対する指導内容は、統一された専門研修記録簿(エクセル方式)に時系列で記載して、専攻医と情報を共有するとともに、プログラム統括責任者およびプログラム管理委員会で定期的に評価し、改善を行う。
  1. 専門研修指導医は3カ月ごとに評価する。
  2. プログラム統括責任者は6カ月ごとに評価する。